「6月」“440 presents uchuu in the four forty”の仲間たち。今、この時、この季節を思いのまま綴ってくれます。

例年よりも早く夏みたいな暑さになって今年の梅雨はどうなるんでしょうか。
僕は癖っ毛なので梅雨の時期はもう神様に白旗を振って髪の毛の爆発を見守っています。

大いなる自然の前に片頭痛と寝つきの悪さに襲われるのでずっと部屋に籠って練習とか映画とか本とか読もうと思ってます。

今月は僕が好きな本の話をします。
永瀬清子さんの『蝶のめいてい』という本です。短章集として永瀬さんの生活、物語の諸々が書かれています。僕は「夜の虹」と「空洞の木」がお気に入りです。僕たちは年を取ると少しずつ知識が増えて、空想的な部分がなくなってしまいます。雲や虹の上に乗れないことに気付いていつからかそんな夢が見れなくなってしまいます。でも永瀬さんは色んなものを信じて否定したいものを否定して自分の世界をきちんと守っていると思います。そこが大好きです。

生活と空想と自然とひかりの揺らぎを信じています。海底に星があることも、死んだ人と星の数が合うことも、今も木の中で父親の帰りを待っている娘が眠っていることも、その事を想って熱くなる心も嘘では無いと思います。

そんな空想が続いて宮沢賢治の『セロ弾きのゴーシュ』みたいに毎晩夜に不思議な生き物が僕の部屋のドアと叩いて遊びにきてくれないかなあって思います。寝不足になるかもだけど。そんな夜が続いたら素敵だ、、

梅雨が明けて天気も良くなるととまた鳥の声がするでしょう。気付いたら蝉が鳴き始めてるかも。カエルもきっと鳴いています。その中で僕たちの知らない虹がかかって言葉が飛び交って、葉っぱも歌っているかもしれません。実は月が空洞で、火星人が家に訪ねてきたり。

曖昧な日々に向き合うために適度な空想を
楽しい日々よ続け！